最近お笑いにはまっている。子供の頃から漫才、コント、落語といった類が大好きだった。東京に住んでいた頃は寄席にもよく行ったが、ここ10年ほどはそういった番組を見る気が失せていた。面白くないからだ。自分自身がお笑いに慣れすぎて、多少のことでは笑えなくなっているからかもしれない。ところがあるコントグループの出現によって、引きずり戻された。いまやコント界の神様的な存在になりつつある例の3人組だ。
暇なときは彼らのネタを見ている。もう同じネタを何度見たことか。他のお笑いグループを見ようとは思わない。レベルが違いすぎる。先ず演技力が抜けているし、間のとり方が絶妙だ。会話に無理が無く、話の展開が自然で理に適っている。一番好きなネタが、地下のお洒落なバーという設定で、そこで学生時代の友人同士が待ち合わせするというもの。
入ってきた客に一瞬だけ視線を移すときのマスターの表情がいい。場の雰囲気にまだ馴染みきっていない常連のほうの少し遠慮がちな話し方もいい。そして2人の間に交わされる会話は、そういう状況で誰でもみせるような極めて自然な流れ。頼んだカクテルがなかなか出来てこないことに苛立つ男と取り成す常連。やっとのことで出来上がったカクテルを溢してしまうというのが落ちなのだが、たったこれだけのことで笑いにもっていけると踏んだ感性が凄い。音楽・カメラワーク・間・演技力・会話、どれをとっても絶妙で素晴らしいの一語に尽きる。自分が知る限り過去のコント界においてこれほどの逸材はいなかったと思う。